『新潟県天産誌』は新潟県で最初の近代的博物誌(自然誌)である。旧制中学校教諭を勤めていた博物学者・中村正雄(1867-1943)によって編纂された。県内に分布していた植物・動物・鉱物などを20年がかりで調査し、その結果を目録化した資料である。内容は約700ページに及ぶ。発行されたのは大正14年(1925)12月なので、今から100年近く前になる。
以下ではこの『新潟県天産誌』について、何回かに分けて時代背景、成立過程、目録の内容などを「読んで」みたい。素人の駄文に過ぎないが、戦前の博物学の雰囲気のようなものを感じて頂ければ幸甚。なお、以下の文章は基本的にインターネット上で見つかる公開資料のみに基づいている。(ユーザー登録が必要なサイトもあり)
連載インデックス
- (1) 博物学者がいた時代
- (2) 雲の色と天の色
- (3) 石油の匂いは地の底から
- (4) 標本探しは千里を越えて
- (5) 目録ぜんぶ斜め読み
- (6) さよなら博物学者